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米沢市役所庁舎耐震化の基本的な考え


 先日第一回目の総務文教常任委員会の折に、米沢市役所の耐震化の基本的な考えについて当局から示されました。結論から言えば、現庁舎を耐震化するには相当な期間と費用がかかってしまうため、現庁舎の南側に建替をしたいという内容です。

 現在の庁舎は震度6強の地震で倒壊する恐れがあるため、これまで耐震化の検討、既存施設への分散化も視野に入れていました。しかし、どちらも今後の更新、建替を含めると、相当額の費用がかかる試算が出されています。そこに降って湧いたのが、国の財政支援(市町村役場昨日緊急保全事業)です。これまで役所関係については国から受けられる財政支援はほとんどなく、大半は各自治体でかなりの借金をして建設しなければなりません。ですので、今回の支援22.5%(起債対象経費から算定)は喉から出てが出るほど受けたい支援になっています。

 ただ、今回の国の支援には条件がつけられています。その条件というのが、「平成32年度までに庁舎が完成すること」。逆算していくと、庁舎建設に2年弱、設計に1年と想定すると、今年度には計画(骨格)を決め、30年度には実施設計、31年度に施工しなければなりません。もともと建替計画すらなかったために、本市にとっては酷な条件とも言えます。他の自治体の庁舎建替を見て見ると、おおよそ構想から完成まで6〜8年程度かけているので、かなりタイトなスケジュールと言えます。

これから皆様に配布される日程をお見せします。

平成29年5〜6月 議会と協議、基本計画の策定

平成29年7〜12月 庁舎建替基本計画の策定

平成30年1〜6月 庁舎建替事業契約

平成30年7月〜 基本・実施設計(1年)

平成31年7月〜 新庁舎施工(1年9ヶ月)

平成33年4月〜 現庁舎解体、駐車場整備、引っ越し

という流れです。

 先日、住民説明会も行われましたが、聞いていない方もいらっしゃると思うので現段階の建替の概要をお知らせします。

基本的な考え方

①現本庁舎に配属されている部署(上下水道部、教育委員会、健康課を除く)を移動することを基本に建て替える

②当分の間、上下水道部、教育委員会、健康課は現行の通り分散配置(将来的に本庁舎へ)

③国の財政措置の期限となる平成32年度までの建替えを目指す

④場所は現庁舎敷地内とする

⑤設計、施工一括発注方式を最有力とし、事業者と協議し決定する

予想される事業費

①本体工事費 45〜64億円

②解体工事費     5億円

③その他費用     2億円

ーーーーーーーーーーーーーーー

合 計    52〜71億円

 ちなみに後年度負担額については、平成38〜43年度の返済額が最も大きくなり、毎年度3.4億円(内国から0.7億円の支援)の返済額となり、実質負担額は2.7億円、解体工事費文の返済が終了する平成44年度は、返済額が約2.7億円、実質負担額が約2.0億円となり、以降少しずつ減少していき、平成62年度で完済終了するとの報告です。

資料の中には、疑問点も掲載されていました。

Q 市立病院の建替え、南地区統合中学校はどうなるの?

A それぞれの協議状況を見ながら計画的に実施します。

Q その他の建設事業への影響は?

A すでに着手している建設事業は、基本的にそのまま継続する予定です。未着手の建設事業については、庁舎建替の返済額を考えながら計画しますが、事業の規模を見直したり、実施時期を遅らせたりすることも考える必要があると思います。

Q 財政健全化と言っているのに大丈夫なの?

A 財政健全化計画を実施し、着実に成果は上がってきていますが、庁舎建替など大規模事業を実施するためには十分とは言えません。財政健全化計画の内容を見直して、必要なお金を確保していきたいと考えます。

Q 市にやってほしい事業がいっぱいあるのに。。。

A 万一、大規模地震が発生した時のことを考えれば、庁舎建替の優先順位は非常に高いと考えています。もちろん、庁舎建替以外にも必要な事業はしっかりやっていきます。

つまり、庁舎を建て替えれば、重要事業(まちづくり総合計画記載のもの)以外犠牲は必至ということです。かなり悩ましいものがあります。

まだ、具体案が出されていませんが、現段階の資料をもとに提案したものがあります。

 本来一体型の庁舎が望ましいかもしれませんが、現在労務単価や材料が高騰しているため、最小限度(役所機能)のみ建替をし、例えば、市民が使う窓口関連を既存施設(中心市街地やショッピングセンター内)など複合化することも選択肢に入れて計画してほしいという点です。

 二点目が庁舎建設中の駐車場の確保についてです。建替をする場合は、現在の駐車場のところになるため、駐車場が不足することが想定されます。特に冬期間や3、4月の転入転出については現在でも満車になっており、しばらく待たなければ停められないケースが出ています。そこに、さらに100台近くの駐車場がなくなってしまえば、混乱を招くのは必至です。

 ですので、市民が利用する窓口について、建設中に別(駐車場を確保したところ)に移すことも視野に入れるべきでないか提案しました。ただ、戸籍関係の機器に関しては移設すると相当額の費用がかかってくるため、予算の兼ね合いを見ての判断としたいと思います。

 最後に、起債(借金)についてです。計画上ではありますが、35年で予定し、5年間の猶予期間を設けておりましたが、私たちがお金を借りるときに、どのくらいの返済なのか、金利はどのくらいかかるのかを気にしない人はいないと思います。今回は5年間の猶予期間が本当に必要なのか質疑しまして、この度シミュレーションが出てきました。

 結果的にいうと、短縮した方が35年間で約1億4000万円、年間400〜500万円圧縮できることがわかりました。当局としても猶予期間を短縮していきたいと説明をいただく事になりました。

 いくら補助金が出るからといっても、ほとんどは市民の血税が使われます。そうした地道な取組みを重ねることで最小限のお金で最大限活用ができる庁舎になるように提案していきたいと思います。

 今後、庁舎の概要などが示されたら、再度アップしていきたいと思います。何かご提案があれば成沢かずねまでご連絡ください。

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